エンドレスエイト・終わらない夏の終わり

新アニメーション『涼宮ハルヒの憂鬱』エピソード、エンドレスエイトも第8話でついに終了。
アニメ史上、あるいはテレビ史上か?前例のない、延々6話にもわたって同じ話を繰り返し、劇中の長門同様、視聴者をウンザリとさせてきたこのエンドレスエイトの終わりは、一体どんな意味を持つのだろう。


第8話、最後の5分までは、ほぼ前6話と同じ展開。ラスト5分、ハルヒがファミレスの扉をくぐって出て行こうというその瞬間に、キョンが残っている宿題を集まってやろう!と提案してループ脱出。勉強面では優秀なハルヒにとって、夏休みを楽しむ為に宿題をさっさと終わらせてしまうのが当たり前だった。そのため、夏休みの定番イベント、みんなで集まって宿題をする、ということに思い至らず、それが未練となってループ時空を作り出していた、ということなのか。そっちのけで話を進められたハルヒの悔しそうな顔が堪らない。ツンツンされたい。線香花火の光を掴んだキョンが、花火大会の事を思い出す所からの流れは中々良かった。ラストを締める回としては、期待通りの出来といえる。それで、全てをチャラにできるほどではないと思うけれど。


思えば全8話、キャ○ツの様な作画崩壊でもG○NZ○の様なシナリオ崩壊でも無いのに、思い入れの強いファンほど苦しむという謎の展開に陥ったエンドレスエイト。残された話数では『消失』も期待出来ないし、結局この愚行の意図は明確にならなかった。しかし癪なのは、これでも凡百の作品よりDVDが売れるのだろうという事かなぁ。

「ポルノグラフィー非常に有害だとは思わない。しかし、恐ろしく、恐ろしく退屈である」

英国の劇作家、俳優ノーエル・カワードの言葉。
やることが決まっている作品ほど退屈な物はない。なるほど、まさにその通りだった。